PROFESSIONAL SHOOTO 2023 Vol.5 新井 丈インタビュー後編

――新井選手自身が自分の穴を分かっているなら、その穴を埋めようとは考えませんか。あるいは、わざと穴を見せて相手を誘い込みたいのか。

 

「どっちもあるかもしれないですね。俺は完璧な試合をしたいわけじゃないので。穴のある選手って、お客さんの立場からすると面白いじゃないですか」

 

――同じHEARTSで練習している中田大貴選手は、大沢ケンジHEARTS代表から「お前の良いところは失うな」と言われているとのことでした。しかし7月9日の高木凌戦では中田選手らしく前に出て、KO負けを喫しています。自分の良さを伸ばすことと、穴を埋めることを並行するのは難しいですよね。

 

「そうですね。自分も大沢さんには、いつも厳しい言葉をもらっています。もっと自分の穴も埋めなきゃいけない。でも穴にばっかり着目してしまうと、試合で後手に回ることもありますからね。自分の穴が分かっていて、そこを狙われた時の対処法を知っていれば、あとは自分のやりたいことを貫けば良いとも言われています。

 

次の試合は安芸君に、そんな自分の想定を超えた試合をして、俺を追い詰めてほしいっていうのが本心です」

 

――先ほどは、安芸選手を圧倒することをモチベーションに置いていると……。

 

「もう一人の新井丈が、そういう試合を欲しているんですよ(笑)。安芸君には俺の壁になってほしい。俺を追い詰めてほしい。そうすれば、観客は盛り上がるから」

 

――選手であれば、自分の想定内で終わってほしいと思うことが当たり前だと思います。ただ、その「もう一人の新井丈」が存在していることが、新井選手の強さなのかもしれません。

 

「大貴君が前に出て負けたからといって、自分が打ち合わなくなるってことはないです。むしろ大沢さんも大貴君も意気消沈しているでしょうし、その苦境を俺が立て直しますよ」

 

――これは先の話になってしまいますが、今回のストロー級王座防衛戦をクリアしたあと、フライ級のベルトも欲しいですか。

 

「欲しいですね。やっぱり歴史に名を刻む存在になりたいじゃないですか。理想は両肩にベルトを掛けた姿を写真に収めたいです」

 

――修斗ではルール上、1つの階級でベルトを保持したまま他の階級で王座に挑戦することはできません(注)。新井丈という存在が出てきたことで、修斗コミッションならびに日本修斗協会がどう考えるか。

 

※ISC認定JSAルール 第26条【チャンピオン】

チャンピオンは1クラスに1名を置き、同一の者が同時に複数のクラスのチャンピオンになることは認めない。ただし、当該階級において暫定王者が認定試合により決定された場合は暫定王者を含め2名となる。上記の規定によりタイトルを保持したまま他のクラスのチャンピオンシップに出場することは出来ない。

(一般社団法人 日本修斗協会 公式サイトより。原文ママ)

 

「そこは修斗次第であり、俺の頑張り次第ですよね。俺がルール改正を認めさせることができるかどうか」

 

――大谷翔平選手という存在がメジャーリーグのルールを変えさせたように。

 

「アハハハ。さすがにSHOWTIMEと比べられるのは、おこがましいですけど(苦笑)。でも前人未到のことを達成できるチャンスが少しでもあるなら、挑戦したいですね」

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