2021/7/25 PROFESSIONAL SHOOTO 2021 Vol.5 中村倫也 試合前インタビュー

7月25日(日)、東京文京区の後楽園ホールで開催されるプロフェッショナル修斗公式戦2021 Vol.5で、レスリングのグレコローマンU23世界王者の中村倫也がプロデビュー戦を行う。

中村はMMAに転向後、高谷裕之と岡見勇信が所属しているLDH martial artsと契約。ABEMA中継されたLDHオーディションを追う『格闘DREAMERS』に参加し、最終選考で、新井拓巳をわずか42秒でKO勝ちした。

 

その中村が、修斗で論田愛空隆を相手にプロデビューを迎えることとなった。格闘DREAMERSを経て、中村が得たものとは? プロデビュー直前、中村が試合への意気込みを語る。

 

――ABEMA『格闘DREAMERS』を経て今回、修斗でプロデビューすることが決定しました。中村選手ご自身の中で、格闘DREAMERSの収録が終わってからデビュー戦が決まるまでの期間は、長かったですか? それとも短く感じられましたか。

「長すぎず、短すぎず――しっかりと準備をしてからプロデビュー戦を迎えたかったので、ちょうどいい期間だったと思います」

――その期間は、どのように過ごしていたのか教えてください。

「収録が終わってから、少し休んで英気を養いました。格闘DREAMERSの期間は、とてもタフだったので(苦笑)。収録期間中の練習はノンストップで、あんなタフな内容になるとは思っていませんでした……」

――最初から練習もハードでしたね。

「はい。でも、髙谷さん(髙谷裕之、格闘DREMERS総監督/LDH martial arts代表取締役CEO)から『7月に試合を組むから』と言われて、僕も気が引き締まって、練習に取り組んでいます」

――その格闘DREAMERSを経て、プロデビュー以外に手に入れたものはありますか。

「仲間の存在ですね。収録期間中も、みんなで一緒に試合のたびに調整して。お互いがお互いを支えながら……そんな仲間の存在が大きいです。今日も一緒にいますし(隣には同じ格闘DREAMERS出身の宇佐美正パトリックがいる)」

――中村選手は、格闘DREAMERS収録前からLDH所属でしたが、プロデビューが決まり、練習環境に何か変化はありましたか。

「いえ、練習環境は何も変わらないんですが、髙谷さんから言われた言葉が、すごく心に残っています」

――どんな言葉だったのでしょう?

「収録後にみんな緊張が解けて、気が緩んでいた時に、髙谷さんから言われたんです。『格闘技とは命を懸けて戦って金を稼ぐ仕事だ。これ以上カッコいい仕事はないから』って。そうなんですよね。こんなにカッコいい仕事はないんですから」

――中村選手が子供の頃からレスリングをやっていたのも、その格闘技=MMAをやるためだったのですよね。

「そうです。物心ついた頃から、コレをやりたかったので」

――中村選手のお父さんは、90年代に修斗をバックアップしていた会社の代表を務めていました。その修斗でプロデビューが決定し、ご家族の反応はいかがですか。

「もう20年以上前……もともとは母が修斗で坂本さん(一弘サステイン代表)の試合を見て、父に『カッコいいスポーツだから、修斗を助けてあげて』と言ったことが始まりだったんです。そんな環境で育ったのに、母は僕がMMAをやるのを反対していて(苦笑)」

――えっ、そうなのですか?

「昔から『この環境で育ててきたのだから、MMAをやりたいのは当たり前だろ』と、よくケンカしていました(笑)。今はもう反対していないし、応援してくれています。今回の試合は『とにかく無事に終わってほしい』と言ってくれていますね」

――それは良かったですね。確かに、環境としてはMMAをやるべくしてやっていると言いますか、今回ABEMAの中継の宣伝でも『モノが違うよ』というキャッチコピーが付けられていました。

「アレですね(苦笑)。うーん……他の選手と比べて『生まれ持ったモノが違う』とは思っていません。でも、積み上げてきたモノが違います」

――ハッキリ言い切りますね。プロデビュー戦の相手、論田愛空隆選手に対しても、同じことを思いますか。

「いえっ、それは……論田選手は自分よりもMMAの経験があるし、海外での試合経験もあります。僕もレスリングに転向してから1年半が経っていますが、それだけの長い準備期間があって良かったと思える相手ですね」

――論田選手の印象は?

「映像を見ていて、まだ分からない部分も多いのですが、戦いやすいタイプだと思います。バチバチの打ち合いになるのか、テイクダウンを防いでくるのか、あるいはテイクダウンから足関節を取りに来るのか……」

――それだけ相手がやってくることは分かっている、ということですね。

「ただ、自分も格闘DREAMERSの中で3試合を経験していますが、自分で展開を組み立てられるほどの試合経験はしていないんですよね」

――相手の力のさすがに変わってきます。

「プロとなると、そのあたりは相手のほうが上手いですし、2Rどう戦うかを想定しておかないといけないですね。2Rって、ルール的にお互い1Rずつ取ってドローになることもあるじゃないですか」

――はい。

「だから難しいラウンド数だと思うんですよね。そこで勝つためには、最初からリズムを作って、テイクダウンのプレッシャーをかけながら攻めていきたいです」

――テイクダウンのプレッシャーをかけながらパンチを当てるというスタイルは、格闘DREAMERSの中でも際立っていました。

「最終戦はボクシングで勝とうとか決めていなくて、どんな展開になってもいいように、柔軟に考えていました。それで相手の距離が短かったので『これは打撃が当たるな』と思って」

――チャンスと見てからの攻撃は凄まじかったです。

「あれも髙谷さんから言われたことの影響です。『MMAは、見ていてパーンと当たったら、そのままバーンと倒しに行く競技だから』って。抽象的ではありますけど、実際そうなんですよね。カーフキックとか練習していなかったんですけど、相手が後ろ重心で前足が出ているから、そこに打ったら効いて、そのまま倒しに行きました」

――チャンスとなったら一気に攻めていくことは重要です。しかし、そのチャンスを逃した時のことも考えておかないと、逆の結果になりうるのもMMAですよね。

「そうなんです。格闘DREAMERSでは相手の攻撃をもらったことがないので、自分がパンチをもらった時や、ピンチになった状況を経験していません。だから今は、そのシチュエーションになった時を想定して練習しています」

――改めて、プロデビュー戦を控えて、現在の心境はいかがですか。

「正直、MMAの世界をナメていたんです。転向して最初の頃は練習でもやられるだろうけど、すぐに追い抜いていけると考えていました。でも強い人と練習させてもらって、『これは思ったより時間かかるぞ……』と(苦笑)。今は練習の成果を感じられるし、自信も出てきました。同じ体重の人間なら、勝てます」

――MMAをやるうえで、目指すはUFCでしょうか。

「もちろんです」

――いつ頃までにはUFCに出たい、という目標はありますか?

「来年ですね」

――来年! それだけ自信があるということですか。

「契約って、いろんなタイミングがあると思いますけど……来年中には声が掛かるように実力をつけておきたいですね」

――分かりました。では、プロデビュー戦に向けて意気込みをお願いします。

「僕のデビュー戦でもあり、LDH martial artsのデビュー戦でもあります。伝説の始まりを予感させる試合をしますので、期待してください」

――分かりました。お隣にいるパトリック選手は、中村選手が先にプロデビューすることに対して「悔しい、うらやましい」と思うことはないですか。

パトリック それはないです。僕は彼に組み技について質問して、丁寧に教えてもらったりとか、チームとして一緒に頑張っている仲間なので。

「僕もパトリックに、打撃のことを教えてもらったりしています」

パトリック 僕は今、しっかり自分も試合できるように準備するだけです。いずれは、日本中の格闘家から『LDH martial artsに出稽古したい』と思ってもらえるようなチームになっていきたいですね。

「いや、日本中じゃない。世界だよ」

パトリック そうか、世界だね。

「世界中が僕たちのことを知っている、そんな世界的なチームになっていきます!」

そんな世界的なチームになっていきます!」

 

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