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【review】アルゼンチンの未知強に完勝の志朗9月8日、横浜BUNTAIで田丸辰と決着戦へ

RISEビッグマッチの常連選手でもあり、那須川天心に続いて日本人2人目のRISE世界王者である志朗が4年ぶりに後楽園ホールのリングに立つことで、6月30日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催された『RISE179』の観戦チケットは立ち見も全て完売、当日券販売もなしとなり、プレミア感満載となった。

前日計量で志朗は「自分が後楽園ホールに出るなら完売じゃないと意味がない。後楽園ホールはリングと観客席の距離が近いので、“これが世界王者だぞ”という内容を求められているのでKO決着のみ。そこはしっかり締めたい」とKO決着を予告していた。その注目の志朗の相手、“The Jewel”クリスティアン・マンゾはISKAからの推薦で初来日のISKAアルゼンチン王者。アグレッシブなファイトスタイルでプロフィール写真を見る限りでは筋肉隆々なフィジカルモンスター的な要素が強く、21戦15勝(10KO)5敗1分と高いKO率を誇る。

志朗は以前から「RISEは無名選手であっても容赦ない外国人選手を用意してくる」と警戒していたが、今回もまさに難敵が用意されたといえるだろう。終わってみれば志朗の完勝といえる試合内容だったが、志朗が攻撃力と手数を駆使しても最後まで倒れなかったマンゾのタフネスぶりも光ることに。

志朗は「アルゼンチンから20時間かけて日本に来ただけあって頑丈でした。全力で前に来た時にハイキックとかもカウンターで入れば効かせられるのですが、半分ぐらいのスピードでしか来てくれないので、2、3割ぐらいしか入っていない感じでした」とテーマにしていたKO決着ができなかった要因を分析している。

試合後のマイクで志朗は「9月8日、横浜BUNTAIで田丸(辰)選手と再戦したいです。次は横浜で会いましょう」とアピール。田丸とは今年3月のRISEビッグマッチ『RISE ELDORADO』で対戦し、1R終盤に偶発性のバッティングで志朗が負傷したことでドクターストップ→ノーコンテストに終わっていたことで再戦はいつになるのかに注目が集まっていた。

今大会の中継の解説を務めていた田丸はリングインすると、「志朗選手、世界王者らしい圧勝で強かったです。僕も3月の続きがしたいです。志朗選手を必ずぶっ倒すので、9月、会場に来てください」と対戦を承諾。それらのやり取りを受けて、大会終了後の囲み取材でRISE・伊藤隆代表は「志朗はダメージはなく、辰も大丈夫なので最終調整します」と9月8日のRISEビッグマッチで再戦濃厚を示唆するコメントを残している。

天心がボクシング転向後、RISEでは天心ロスとなり、飛び抜けたスター候補選手不在の状態が続いていたが、7月20日のGLORYでGLORY世界フェザー級王者のペットパノムルン・キャットムーカオに挑戦する原口健飛、そして志朗といった王者勢が対世界で結果を残すことで存在感を現している。

6月23日に誕生日を迎え、31歳になったばかりの志朗は、31歳の誓いを聞かれると「全勝ですね。RISEは選手のためを思ってなのかは分かりませんが、強い海外選手をどんどん呼んでくるので、10何連勝できる選手はいない。僕はそこを目標にしたいですし、RISEの関係者が想像しているよりも上の選手になりたい」と答えており、志朗の今後の展開に注目が集まる。

さらに、今大会のセミファイナルでは、14戦12勝(11KO)1敗1無効試合の18歳・長谷川海翔と26戦22勝(8KO)3敗1分の20歳・花岡竜のスーパーフライ級(53キロ)注目株がぶつかるキックファン待望のカードが実現。スピードが持ち味でもある二人は初回から早すぎる攻防を繰り広げ、プレスからも「試合レポートで何を書いていいのか分からなくなる」と嘆くほどのハイスピードバトルに! 

随所で強打を当てた花岡が判定勝ちし、試合後には大﨑一貴が保持するRISEスーパーフライ級王座を年内に狙いたいとアピールしており、この一戦も期待したいところ。ムエタイ軽量級が“神の階級”と言われているように、強者揃いのRISE軽量級戦線もそう呼ばれる日も近いか。への証明。対世界に向けて──時は来た。

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