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【review】後楽園ホール大会は世界王者君臨のスペシャルデーに!RISE世界王者・志朗がアルゼンチンの難敵と国際戦

6月15日に大阪で開催されたビッグマッチ『RISE WORLD SERIES 2024 OSAKA』ではRISEスーパーフライ級(-53kg)王者・大﨑一貴が最強チャレンジャーの政所仁の猛攻を退けて初防衛に成功。また、RISEフライ級王者・数島大陸、RISEライト級王者・中村寛、RISEライトヘビー級王者・南原健太、RISEスーパーフェザー級王者・大雅の各階級のチャンピオン勢が海外の強豪を相手に全勝し、改めてRISEの強さを証明するなど、2024年のクライマックスが早くも到来したと思わせるような大会だったといえるだろう。

そんな熱狂が冷めやらぬ中、15日後の30日には後楽園ホールで『RISE179』が開催される。メインイベントでは、層の厚いRISE軽量級戦線の1つ、RISEバンタム級(55kg)の現世界王者・志朗が登場。

志朗はジュニア時代からキック・ムエタイでキャリアを重ね、2009年からタイのジムに住み込みで練習し、ルンピニースタジアムでプロデビュー。日本では翌年の2010年に新日本キックのリングでプロデビューした(1RKO勝ち)。その後もタイと日本を行き来しながら試合キャリアを重ね、2016年1月にはISKAムエタイ世界バンタム級王座を獲得し、これまでに2度の防衛に成功。2018年11月からRISE参戦へ。日本での試合数以上に、ルンピニースタジアムでの上位陣との戦いで実績を残してきただけに“逆輸入ファイター”としても見られ、ムエタイとRISEではルールが違うため(RISEではムエタイで認められるヒジ打ちや相手を組んだ状態での連続攻撃は禁止)、2つは全く別競技と捉える選手も多く、志朗はRISEのリングでは苦戦が予想されたのだが……。

RISE初参戦では当時RISEフェザー級王者の工藤政英に勝利してルールへの適応力の高さを見せ付けると、その後も連勝。あの那須川天心と2度対戦した他、鈴木真彦、江幡塁といった上位ランカー勢に勝利。2023年3月にはタイの実力者ディーゼルレックをハイキックでKOし、那須川天心に続いて二人目のRISE世界王者(バンタム級)に輝いた。

今回、RISEビッグマッチの常連選手でもあるRISE世界王者の志朗が後楽園ホールで試合するのは異例なことであり、RISE・伊藤隆代表は「もしかしたら後楽園ホールの志朗参戦は最後になるかもしれません。世界ベルトを持っている選手は通常はビッグマッチに参戦となりますが、今回タイミングが重なっての参戦となりました」と、かなり貴重な参戦になったことを強調している。

今回の一戦を前に志朗は「後楽園に出るだけでは意味がないので、KO決着。これが世界王者だぞって意味のある試合でなければ出る意味がないと思っています。後楽園ホールは格闘技の聖地と言われていて好きな会場ですし、ビッグマッチの会場とやることは変わらない」と戦う場所関係なく、やるべき仕事は同じだと意気込みを語っている。

そんな志朗に用意されたのはISKAからの推薦選手である“The Jewel”クリスティアン・マンゾ(アルゼンチン)。アグレッシブなファイトスタイルでプロフィール写真を見ても筋肉隆々なフィジカルモンスター要素は強く、21戦15勝(10KO)5敗1分と戦績から分かる通り、高いKO率を誇る。志朗は以前から「RISEは無名選手であっても容赦ない外国人選手を用意してくる」と警戒しており、今回もまさに“志朗危うし”の相手といえるだろう。

志朗は前戦となった今年3月の世界王座初防衛戦では、田丸辰の挑戦を受けるも1Rに偶発的なバッティングを受けて試合続行不可能の無効試合となっていた。再戦が期待される中、田丸は15日の大会で韓国王者を1RTKOで葬った後、「3月に志朗選手とノーコンテストになってしまったので9月のメインで決着をつけましょう」と9月8日のRISEビッグマッチでの完全決着戦をアピールしている。志朗は、今回難敵との一戦をクリアーし、田丸とのリマッチにつなげるのか。それとも……。後楽園ホールでも続く注目の世界戦の結末やいかに!?の証明。対世界に向けて、時は来た。

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