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【preview】夏の修斗は激闘必死の世界バンタム級戦&フェザー級ベルト戦線

7月14日(日)、東京都文京区の後楽園ホールでプロ修斗サステイン興行「PROFESSIONAL SHOOTO 2024 Vol.5」が開催される。メインでは藤井伸樹と齋藤奨司が空位の世界バンタム級王座を争い、コメインでは竹原魁晟と上原平が環太平洋フェザー級王座決定戦に出場する。

世界バンタム級のベルトは、2022年3月に当時のチャンピオンであった岡田遼をKOした安藤達也が巻いていた。安藤は翌年にONEと契約、さらに今年のRoad to UFCにフェザー級でエントリーしたため、長らく防衛戦は行われていない状態であった。その間、修斗バンタム級の頂点に立っていたのが、環太平洋王者の藤井だ。

藤井のファイトスタイルは「ジャパニーズゾンビ」と形容される。好きなMMAファイターとして元UFC世界王者フランク・エドガーを挙げる藤井は、まさにエドガーのように序盤に攻め込まれても後半に蘇って勝利を手にしてきた。昨年7月に藤井を僅差の判定で下している竹中大地は、「2年振りの試合で仕上がりが不安定な部分があった」と語る。試合感覚を取り戻せていないなかでゾンビスタイルと立ち向かい、苦戦した面もあったという。

その点では藤井と対戦する齋藤にも、若干の不安は存在する。齋藤は2021年のプロデビューから2連敗を喫したものの、以降は無敗で着実にランキングを挙げてきた。しかし昨年5月の須藤拓真戦以来、怪我の影響により1年以上のブランクをつくっている。さらに今回は5R制とあって、藤井にとって有利な展開となるのでは――というわけでもない。

齋藤のトレーナーを務めるのは、かつて藤井と対戦経験のある「激闘王」石橋佳大だ。2019年5月に行われた藤井と石橋の一戦は、歴史的激闘の末に藤井が石橋を試合残り10秒でKOしている。現役時代は「練習&グラップリングマッチではドミネート、MMAの試合は大激闘」だった石橋という強力な援軍ともに築き上げた齋藤の藤井対策が如何なるものか興味深い。

一方で今も毎試合が激闘となる藤井について注目したいのは、やはり5R戦という点だ。常に中盤からギアを上げてくる藤井も、これまで5R戦は経験していない。藤井にとっても4R以降は未知の領域ではあるが、さらにギアを上げてくる過去最強のゾンビっぷりが展開される可能性は十分にある。つまり、どう転んでも激闘の予感しかしない世界王座戦だ。

コメインの環太平洋王座決定戦は当初、今年3月の後楽園ホール大会で行われる予定であった。しかし直前に竹原が右肘関節外則側副靱帯を損傷し、試合は中止となっていた。竹原と上原は2023年のインフィニティリーグで対戦し、その時は2Rドローに終わっている。無敗の竹原にとっては唯一勝利できていない相手が上原だ。上原は初戦で竹原からダウンを奪っており、以降も無敗を貫いている。そんな両者の決着戦に対し、「俺よりもランキングが下の奴らがベルトを賭けて戦う」と絡む同級世界1位の椿飛鳥が、たてお(※飯田建夫からリングネームを変更)と対戦する今大会。現世界王者SASUKEへの挑戦権を賭け、激しいデッドヒートが繰り広げられる夏の後楽園ホール大会だ。

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