6月13日(木=現地時間)、ルーマニア・ガラツィのスティールスタジアムで開催の「K-1 FIGHTING NETWORK ROMANIA 2024」に、旧K-1時代“エロジマン”の愛称で親しまれたエロール・ジマーマンが参戦すると、K-1オフィシャルから発表された。
©︎K-1
この大会は、旧K-1時代に採用されていた「FIGHTING NETWORK(ファイティングネットワーク)」システムが復活する第一弾として開催される。同ネットワークはピラミッドで例えると、ヘビー級を中心にした『K-1 WORLD GRAND PRIX』や軽中量級の『K-1 WORLD MAX』が頂点、世界各国で行われる地区予選大会がミドル階層、そして「FIGHTING NETWORK」が最下層となる。
最下層で活躍した選手が、世界地区予選に出場。世界地区予選で生き残った選手が、WORLDシリーズへの出場権を獲得できる階段方式が復活する。このシステムで、アレクセイ・イグナショフらトップ戦線で活躍する選手が発掘されてきた。
その記念すべき大会で現在38歳のエロジマンが登場するということは、出直しという意味があるのかもしれない。エロール・ジマーマンが、なぜ“エロジマン”になったかというと、もちろん名前を省略したという単純な経緯はあるが、関係者がより親しみある呼び方でと考えたことが背景にあった(今はコンプラ的にNGか?)。
当時、本人に“エロジマン”はあるか武勇伝を聞くと、恥ずかしそうに笑っていた姿が可愛いと人気が出たエピソードも。だが、試合は本当にタフな選手で、強烈なローキックとパンチでKOの山を築いた。
彼の試合で一番インパクトを与えたのは、2012年に「IT’S SHOWTIME」でGLORY王者のリコ・ヴァーホーベンを左フックでKOした試合だろう。旧K-1だと2008年のWORLDGP準々決勝で極真王者のエヴェルトン・テイシェイラから勝利したシーンだろうか。最近では、おそらく11年ぶりに復帰し23年4月にトーマス・サララからKO勝ちを収めた試合が報道されている。
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エロジマンの相手は、ギリシャのマイク・カラマスケタス。当初、エロジマンはリコ・ヴァーホーベンのスパーリングパートナーを務めているデクスター・スイスと対戦する予定だったが、カラマスケタスに変更された。エロジマンが、どんな姿を見せてくれるのか注目が集まる。
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その他の試合では、日本からAKIRA Jrが参戦し、オランダのレアンドロ・ディクモエと対戦する。ディクモエは、今年3月にルーマニアの「King of Kings」でセルゲイ・マスロボイエフと対戦した強豪だ。AKIRA Jrは、昨年7月の谷川聖哉戦で判定負けを喫しているだけに、再起戦を勝利で飾りたいところだろう。
そして、現地ルーマニアのアドリアン・マキシムとウクライナのセルゲイ・アダムチャックの好カードも組まれた。アダムチャックは、GLORY 53フェザー級コンテンダートーナメント優勝、元GLORYフェザー級王者、ISKAヨーロッパ・ウェルター級王者といった肩書を持ち、15年にK-1へ初参戦して秋元和也から判定勝ち。RISEでは22年12月に原口健飛と対戦している(アダムチャックの判定負け)。この試合も、熱い戦いになりそうだ。
<対戦カード> ※メインカード
■無差別級
エロール・ジマーマン(オランダ)
vs.
マイク・カラマスケタス(ギリシャ)
■ライトヘビー級(95kg)タイトルマッチ
レアンドロ・ディクモエ(オランダ)
vs.
AKIRA Jr(日本)
■ライト級(70kg)
アドリアン・マキシム(ルーマニア)
vs.
セルゲイ・アダムチャック(ウクライナ)
■ライト級(70kg)
マリアン・ラプシュネアヌ(ルーマニア)
vs.
イェシ・シツェツァン(スイス)
■ライト級(70kg)
ジョーイ・クリエンバーグ(オランダ)
vs.
バレンティン・マヴロディン(ルーマニア)
■ミドル級(83kg)
アレックス・フィリップ(ルーマニア)
vs.
アレッシオ・ラシティ(イタリア)
■女子バンタム級(60 kg)
アンドレア・セブック(ルーマニア)
vs.
マルタ・コスタ(イタリア)
■ミドル級(83kg)
ステファン・オルザ(ルーマニア)
vs.
ディオニシス・セリフィ(ギリシャ)
■ミドル級(83kg)
エドゥアルド・ガフェンク(ルーマニア)
vs.
アレクサンドル・アマリシェイ(ルーマニア)