2025年4月19日、東京・後楽園ホールで開催される『RISE 187』のメインイベントでは、激戦区となりつつあるRISEバンタム級(-55kg)の一戦として同級1位で前王者の鈴木真彦(TEAM 寿)と同級3位・大森隆之介(EX ARES)が対戦する。
RISEバンタム級といえば、あの那須川天心がキックでプロデビュー後、2015年5月にわずか6戦目で当時王者だった村越優汰を2RKOでマットに沈め、キャリアで初めて巻いたベルトである。
同年8月には各団体のチャンピオンや実力者が集結した「BLADE FC JAPAN CUP -55kgトーナメント」が開催され、天心はRISEバンタム級王者として出場し、一回戦で今大会のメインを務める鈴木を1RKO、続く準決勝ではREBELS代表として出場した小笠原裕典を3RKO、続く決勝戦ではSBの王者に君臨していた内藤大樹を1RKOで沈め、3連続KOでトーナメントを制覇し、RISE最強を証明してみせた。
その後、天心が返上したRISEバンタム級王座を掛けたトーナメントを軽量級離れしたパンチ力で勝ち上がり、天心に続く王者に輝いたのが鈴木だった。5年間無敗、20連勝という驚異の記録を打ち立てたが、2023年12月に大﨑孔稀に敗れ王座陥落。年齢もアラサーとなり、他団体のリングでも敗れたことで進退も心配されたが、昨年12月に9カ月ぶりの復帰戦を行い、フィリピンのジェイミー・ゲイマンを1RKOで沈めて完全復活。試合後のマイクでは僕自身めっちゃ久しぶりの試合で、やっぱりリング最高ですね。戦うのもめっちゃいい。最高です。去年の12月にベルト取られて負けたりもしているんですけど、いまこうやって最高なチームのみんなと絶対に上がっていくので、後ろは振り返らずに前のほうがすごかったとか、全部くつがえしていくので見ててください。絶対来年ベルト獲ります」とアピールし、王座返り咲きを宣言している。
その鈴木と今回対峙する大森は持ち味の強打で好成績を収め、大森のを一気に広めたのが2024年3月、当時13戦全勝のSB日本スーパーバンタム級王者・山田虎矢太をバックハンドブローでKOする大番狂わせを起こした一戦だった。その試合が評価されて、同年8月にはバンタム級王者・大﨑孔稀に挑戦したものの判定で敗れて王座獲得のチャンスを逃した。2025年1月、フェザー級に階級を上げて臨んだ平野凌我との一戦では判定勝ちを収め、今回につなげた。
勝利するのはベテランの鈴木は、新鋭の大森か。
現在。バンタム級王者には大﨑孔稀、世界王者には志朗が君臨しており、鈴木は「僕の目指す所は決まっているので、RISEの世界ベルトもですし、その前にRISEのベルトも取り返さないといけないし、先を見据えて1戦1戦やっていきます」と最強へのストーリーを描いている。
今大会では、この一戦のほか、同級5イ・伊東龍也vs同級7位・良星、同級6位・京谷祐希vs同級11位・翼のバンタム級の2カードが組まれており、誰が勝利し存在感を放つか。