【前編】DEEP108IMPACT ユータ&ロック インタビュー

10日(日)、東京都文京区のTDCホールで開催されるDEEP108で、ユータ&ロックが3年ぶりに実戦復帰し、元ライト級王者の中村大介と対戦する。

 

2012年に修斗でプロデビューしたユータ&ロックは、10年のキャリアにおいてMMAはわずか10戦しか経験していない。しかし、その10戦の中で斎藤裕、中原由貴、牛久絢太郎、そして中島太一といった各プロモーションで後にベルトを巻く選手たちに勝利してきた。

 

そうしたキャリアについてユータ&ロックに訊いてみると、ファイトスタイルと同じ実直な答えが返ってきた。ユータ&ロックの復帰が、国内フェザー級に旋風を巻き起こすか。

 

――MMAPLANET初登場のユータ&ロック選手です。今回は「国内フェザー級最強!?」という触れ込みでDEEP参戦と中村大介戦が発表されました。

 

「うーん、何と言いますか……(苦笑)。別に自分が国内で最強だとは思っていないです。3年間も試合をしていなかったので、今の自分の実力がどれぐらいなのか、正直分かりません。ただ、中村大介選手は間違いなく強いファイターなので、その中村選手に勝って自分の立ち位置を証明したいと思っています」

 

――国内フェザー級最強という触れ込み、そしてDEEP初戦で中村大介戦が組まれるのは、それだけ期待度も高いのではないかと思います。

 

「運が良かったというか……。これまでに僕が勝ったことのある選手が、その後にRIZINや各プロモーションでチャンピオンになっていて。それは僕の力とは関係ないので(苦笑)」

 

――今の質問に対して困った表情を浮かべていますね、スミマセン。ただ、それだけユータ&ロック選手のキャリアが、現代MMAの中で特異なものだと思われます。まず今回の中村戦は2019年7月の中島太一戦以来、3年ぶりの試合となります。この3年間、試合をしていなかった理由は何だったのでしょうか。

 

「一番の理由はコロナ禍ですね。本当はもっと試合がしたかったし、パンクラスさんからもオファーは頂いていました。ただ、コロナ禍と仕事の都合もあり、なかなかタイミングが合わなかったんです。人が集まるジムや試合会場に行くことも、ままならず……。今回はようやくタイミングも合いそうだったので、5月か6月ごろに試合をしたいとマネージャーに伝えて、DEEPさんで試合を組んでいただけることになりました」

 

――斎藤選手は修斗とRIZINのチャンピオンとなり、牛久選手はDEEPとRIZIN、そして中島太一選手はパンクラスのベルトを巻きました。中原選手もONEで3勝1敗という戦績を残し手揃ってRIZINに結集しています。そういった選手たちの動向はどのように見ていたのでしょうか。

 

「凄いな、と思っていました。それは試合をした人だけが得られる特権といいますか。僕は試合をしていなかったので。僕が勝ったことのある選手たちは、その後もリスクのある試合を行い、勝っていったので評価されるのも当然だと思います」

 

――同じように自分も試合をし続けていたらチャンピオンになっていたのでは……と考えることはなかったですか。

 

「チャンピオンになれるかどうかは分かりません。でも、チャンピオンになれるぐらいの実力はあるんじゃないか、とは自分で勝手に思っています。タイトルマッチに至っていないのは、僕が試合をしていなかったので仕方ないと思っています。

 

2012年にプロデビューして、プロとしてやる以上は一度でも負けたら辞めようと考えていました。それが、試合間隔が空きながら勝ち続けることができていて、10年目になって中村大介選手と対戦できるのは嬉しいです」

 

――その試合間隔と戦績が、影の実力者という印象を際立たせていますよね。年に一度、試合に出て実力者に勝つという。

 

「アハハハ、ありがとうございます。本当は年に2、3回は試合したいのですが、結果的にこうなってしまいました。もしチャンピオンになっていても防衛戦ができるかどうか分かりませんし、プロモーターからすれば使いづらい選手だと思います(苦笑)」

 

――ユータ&ロック選手といえば、そういった強豪選手たちに組み勝ってきた印象が強いです。MMAを始める前は、ずっと柔道をやっていたのですね。

 

「そうです。中学校から柔道を始めて、高校までやっていました。高校は、小川直也さんがいた八王子高校です。都内でもベスト8やベスト4まで行く強豪校でした。僕が高校生の時に小川直也さんがPRIDEに出場されていて。自分も大学時代は柔道をやらずに、大学2年生の時に自宅の近くにあった秋本道場Jungle Junctionに入門しました。2008年の全日本アマチュア修斗で3位になり、プロ昇格してから今に至ります」

 

――ユータ&ロック選手の組みの強さは、その柔道時代に培われたものなのでしょうか。

 

「柔道時代に培ってきた技術のなかでMMAに合うものを選び、秋本道場や他の練習場所で使い、アレンジしてきたという感じです。MMAをやるうえでは、秋本道場でレスリングの基礎を教わったことは大きかったですね。

 

僕も中高と柔道をやっていたので、足を触るテイクダウンに違和感は少しありました。秋本道場はキッズレスリングに力を入れていますし、もともと秋本(じん)さんが木口道場出身なので。そこでレスリングや新しい技術を学んでいくうちに楽しくなって、すぐに馴染むことができたと思います」

 

――2012年9月の斎藤戦はリングで行われていましたが、当時から相手の光を消すグラップリング力が目立っていました。さらにケージで戦うことでケージレスリング、スクランブルの強さが際立つようになってきたかと思います。

 

「それが……今まで9戦すべて判定勝ちなんですが、実は試合では常にKOか一本勝ちを狙っているんです(苦笑)。斎藤選手との試合では最後にバックを奪って、RNCを狙ったんですが腕を抜かれて判定決着になりました。

 

試合をやる以上は、判定でも勝てるように試合を運びながら、最後はKOか一本で勝ちたいです。でも、なかなか難しいですよね。相手も強いですし。ファンの方はKOや一本決着が見たいでしょうし、そこで判定勝ちばかりになってしまっているのは申し訳ないです。そこは自分の力不足だと思っています」

 

――MMAの中で、しっかりと組み勝つ。それが力不足なのでしょうか。そういった声がユータ&ロック選手の耳に届くのですか。

 

「ただ抑え込んで勝っているだけ、のように言われますよね」

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