【後編】PROGRESS 森戸新士 インタビュー

――それもあってか試合では、濱村選手の防御に対して攻めあぐねているようにも見えました。

 

「シングルレッグで足を持てていたんですけど、僕の技術不足と濱村さんのディフェンスの強さも相まって、良い形でテイクダウンできなかったですね。1Rはテイクダウンしてからパスを狙って……というところで終わってしまいました。ラウンドの早い段階で、あの状態まで持っていかないと、極めることは難しいですね」

 

――最後に引き込んで三角絞めを極めたのは、なかなか良い形でテイクダウンできなかったからなのでしょうか。

 

「あの時点でポイントが4-2で、引き込んでも同点になるだけでした。もし極められなくてもポイントを取り返して勝つことはできるので、引き込みました。

 

僕も柔術ではテイクダウンの攻防で体力を削られるよりも、下から攻め込みたいタイプなんです。でもあのルールでは引き込むとマイナスポイントになるので、相手に2ポイントを献上するリスクを考えながら戦うのは、やっぱり難しかったですね。あとは僕自身も、もっと立ちが強くなっていかないといけないので、ああいう戦い方を選択しました」

 

――そして迎えるプログレス第2戦……の前に4月9日~10日に行われた全日本ブラジリアン柔術選手権では、アダルト黒帯ライト級と同オープンクラスともに3位という結果でした。

 

「階級別(ライト級)については、去年は優勝していたので2連覇を狙っていました。気持ちとしては悔しいのと、試合内容もダメだったので……。いろいろと想定していないような展開になり、対応が遅れるような場面がありました。だから練習方法も含めて、練り直さないといけないところもあります。無差別は1試合勝ってイゴール・タナベ選手と対戦して、10分間ボコられました(苦笑)。無差別でも勝てるようになりたいし、次回はリベンジできるように頑張りたいですね」

 

――今年1月にプログレスのフォークスタイル・グラップリングで戦い、今回もプログレスの試合を後に控えた状態での全日本柔術出場でした。これだけルールが違う競技を並行して行うことについて、何かネックになる部分はありますか。

 

「そうですね……どうやって練習していけばいいのか、これは自分にとって最近の課題なんです。今までは、ほぼ柔術のギの練習しかしていませんでした。そのギの実績を認められて、ノーギの試合のオファーを頂くようになったと思うんです。そこに今はケージ+ノーギの試合が増えてきたので、壁レスもやり始めた状態でした。だから今後は、どんなルールの試合でも良い試合ができるように練習していかないとダメだと思っています」

 

――ルールが違えば、それだけ攻防の違いが生まれてきますからね。

 

「はい。でも、各ルールの攻防が別のルールでも生きてくる部分は絶対にあるので。まだ答えは見つかっていないんですけど(苦笑)。ただ、それは他の選手も同じですからね。イゴール選手はギで強いうえに、ノーギでも世界的な選手になっていて。皆やっていることですから、僕も追いついていきたいです」

 

――その全日本柔術から約1カ月、次の長田拓也戦に向けて気持ちを切り替えることはできていますか。

 

「早く切り替えないといけないですね。まだ全日本柔術について悔しい気持ちもあるんですけど(笑)」

 

――通常の柔術クラスがあるのは当然として、ここ最近はギとノーギの練習を並行して行っていたのでしょうか。

 

「並行してやっていました。全日本柔術のための練習をしながら、土曜日はRIZINの試合に向けて摩嶋さんとガッツリ組んでいて。その部分では、プログレスの練習もできてはいました」

 

――対戦相手の長田選手について印象を教えてください。

 

「あまり試合の動画を見たことがないので、何とも言えないんですけど……スペックを見る限り、MMAファイターとしてのフィジカルの強さを感じますよね。しかも一本勝ちが多いので、プログレスルールでは強そうなイメージがあります」

 

――その長田選手を相手に、どのような試合をしたいですか。

 

「フォークスタイル・グラップリングのルールは、柔術とは全く概念が違うので、僕にとっても新しい挑戦です。ただ、フォークスタイルでも勝つならポイントではなく、極めて勝ちたいと思っています。2試合連続一本勝ちできるように……腕、足、いろいろ狙っていきます」

\今だけ!30ドル無料プレゼント/

BeeBet BeeBet
動画をシェアしよう

関連記事・動画

修斗

人気ランキング

選手密着動画

MVP

DEEP

\今だけ!30ドル無料プレゼント/

BeeBet BeeBet