PROFESSIONAL SHOOTO 2021 Vol.8 キャプテン☆アフリカ インタビュー

12月19日、大阪市淀川区のメルパルクホール大阪で開催される、プロフェッショナル修斗公式戦2021 Vol.8 in OSAKAのメインイベントは、環太平洋ライト級チャンピオンシップに。王者のキャプテン☆アフリカが、挑戦者マックス・ザ・ボディを迎え撃つ。

 

両者は今年7月4日、ノンタイトル戦で激突してマックス・ザ・ボディが判定勝ちを収めた。キャプテン☆アフリカにとっては、これが初防衛戦であり、リベンジの舞台ともなる。

キャプテン☆アフリカが考える、前回の敗因とは。そして今回、王者として見せるものとは。

 

――7月4日に対戦したマックス・ザ・ボディ選手と、環太平洋のベルトを賭けた再戦を控えています。前回はキャプテン☆アフリカ選手が判定負けを喫していますが、試合後に再戦があるとは思っていましたか。

「はい、もちろん再戦の可能性はあると思っていました。チャンピオンとして、ノンタイトル戦で負けてしまったので」

――まず前回の敗因は、どんなところにあると考えていますか。

「自分のMMAができていなかったですね。調子自体はすごく良かったんです。でも……だからか、気持ちが空回りしている感じもあって」

――空回りしている感じとは?

「正直コロナ禍もあって、なかなか試合が決まりませんでした。でも前回の大阪大会は、日程だけは決まっていたので、自分もそこに出るんだろうなとは思っていたんです。しかも環太平洋のベルトを獲っていたので、ランカーとの防衛戦になるやろうと」

――しかし、ノーランカーであるマックス選手とのノンタイトル戦になりました。

「自分も相手のことを、しっかり研究しきれていませんでした。自分のやるべきことをやっておけば大丈夫やろう、そういう気持ちもありました。これは結果論ですけど、あんまり自分の気持ちを入れることができていなかったんです」

――序盤はキャプテン選手のペースでした。あそこでフィニッシュを狙いに行こうとは考えていなかったのでしょうか。

「もちろん仕留めるチャンスがあれば仕留めよう、とは考えていました。でもそれが1Rで――とは思っていなかったですね。それで2Rに相手のパンチをもらってから修正できなかったのが、一番大きいです」

――2R序盤に、マックス選手の右ストレートをもらってキャプテン選手がダウンしたシーンですね。

「ああいうふうに、自分が劣勢に立たされてからどうするか、という場面を想定していませんでした。自分のやりたいことを3Rやり通す。そんな試合をイメージしていたので」

――それだけ、あの右が効いてしまっていたのでしょうか。

「試合をしている時は、そこまでは効いていないと思っていました。でも、あとから映像を見返すと、右をもらったあとに体も動かなくなっていましたね(苦笑)。あそこで試合を止められても、おかしくはなかったと思います。自分も1Rでスタミナを使いすぎてしまったところに、あの右をもらったから効いていたのかもしれないです」

――マックス選手の打撃は、それほど警戒していなかったのですか。

「…‥今までの試合を見ていると、パンチの威力はあるけど、的確にパンチを当ててKO勝ちしているわけではないんですよね。だから足を使えば、良い形でもらうことはないと考えていました。フィジカルが強いのは分かります。でもパンチがキレるわけではない。パンチがキレる選手なら、あの右で僕もKOされていると思うので」

――なるほど。続いて10月のRoad to ONEでは青木真也選手とグラップリングマッチで対戦し、結果は時間切れドローでした。

「あの試合は、大会の2~3週間前に『青木選手との試合できますか?』というオファーがあって。青木選手は同じ階級で一番強い選手だと思っているので、もちろんオファーを受けました。格闘家として青木選手と対戦できるのは嬉しいですし、それだけ強い選手と対戦することが、今のモチベーションでもあるので」

――試合内容については、いかがですか。

「もっとバンバン一本を取りに来ると予想していました。一般的な見方でいえば青木選手のほうが格上で、僕のことは絶対に一本を取って勝たなければいけない相手だと考えている、と思っていたので。でも、それが勉強になりました」

――勉強になった、というのは?

「どんな相手でも、自分のスタイルで戦うことですね。やはりトップ選手は、他の選手とは違うなと思いました。僕も、もともとはグラップリングの選手です。自分の得意なところで攻めていくことが重要なんだと分かりました」

――対するキャプテン選手は、どこか自分のスタイルを崩しているところがあったのでしょうか。

「それはあると思います。自分もMMAファイターとして、いろんな技術が身に付いてきています。でもベースは柔道や柔術なので、そういうことを忘れたらダメなんじゃないかと。他の技術が身に付いたことで、そのフィールドで戦いたいとは思うけど、やっぱり原点を忘れちゃいけないんですよ」

――キャプテン選手は打撃で相手を倒すこともあります。そのため、マックス選手の打撃に対して、油断があったのかもしれないですね。

「そうかもしれないですね。本来の自分の動きであれば、相手が振り回すパンチも、かわせたと思うんです。ここ最近は、試合でもそういうパンチをもらうことは少なくなっていましたし。それは自分の打撃が向上して、自信がついてきたからだと思いますが、逆に……」

――キャプテン選手にとっては、どのような試合展開が理想ですか。

「前回の試合では、1Rは組み技と打撃を融合させることができていたので、あれを全てのラウンドでやれることですね。疲れたり効かされた時でも、ああいう良いところを出し続けられるように」

――1Rは相手の腕を巻き込みながら投げて、テイクダウン後も袈裟固めで抑え込むという、キャプテン選手の得意な形に持ち込むことができていましたからね。

「はい。もちろんテイクダウンの技はアレだけではないし、いろんなパターンで攻めることができます。相手がケージ際で勝負してきても、そこで組み勝つこともできますから」

――ただ、前回の試合以上にマックス選手もキャプテン選手の組みについては警戒してくるでしょう。

「警戒されたらされたで、倒せない相手をどう倒すか。そういう攻防がMMAだと思いますし、その練習はずっとしてきています」

――今回、環太平洋王座が賭けられることについては、いかがですか。

「ノンタイトル戦よりタイトルが賭けられているほうが、気合いも入ります。ベルトを獲ったからには、タイトルマッチをやりたいと思っていましたから。何回もノンタイトル戦を挟みたいとは思いません。しっかりベルトを防衛してから、次に進みたいです」

――分かりました。では次の試合に向けて、意気込みをお願いします。

「前回は失速してしまって、応援してくれている人、一緒に練習してもらっている人にも情けない姿を見せてしまいました。今回は本当の自分を見せたいですね。これがキャプテン☆アフリカだ、っていうところを見せます」

 

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